ミシンで自由な模様を描く「フリーモーションキルト」。直線縫いとは違って、一気に個性的な作品に仕上がりますね。慣れないうちはいきなり縫おうとしてもうまくいかないことが多いと思いますが、以下にコツを3つ挙げたいと思います。
練習
いきなり本番の布で縫うことはオススメできません。やはり練習が必要になってきます。
練習方法①手で描いてみる
手で描けない模様は当然ミシンで縫うことも困難です。紙とペンを用意して、どのような模様で縫いたいのかまずは手で描いてみましょう。
三角形や四角形の中を模様で埋める場合でしたら、紙に枠を書いておき、その中をどう埋めるか考えます。
フリーに描くのが難しい場合はパターン見本を上からなぞって練習するのも良いでしょう。なるべく一筆書きとなるように練習します。
練習方法②ミシンを使ってハギレで縫ってみる
余っている布にキルト綿を挟んだものを用意し、ミシンで縫う練習をします。初めは布に鉛筆で線を描いて、その上を縫うようにします。線上をうまく縫えるようになってきたら、頭の中で模様を描きながら、次どういうふうに動かすか考えながら縫います。
縫うスピードは”ゆっくり~通常”くらいで、足は全踏み状態で、ミシンの音が等間隔に聞こえるように継続して縫っていきます。
※布にキルトラインを描くとき”ステンシル”を使うのも一つの方法です。(以下ご参考ください)
この練習で慣れてきてから本番の作品に取りかかりましょう。また、糸調子も問題ないかこの時点で確認しておきます。もし糸がつっていたり、目が粗すぎる・細かすぎるということがあれば、つぎのミシン設定の項目が正しいかを確認してください。
ミシンの設定
フリーモーションキルトを縫うためには、以下のミシン設定が必要となります。
①押さえをフリーモーション専用押さえに交換する
②送り歯を下げる
③縫い目のあらさを0にする
④糸調子を調整する
①押さえの交換ですが、ジャノメ、ブラザー、JUKIなど各社でフリーモーション専用の押さえ(”ダーニング押さえ”ともいいます)を出していますので、ご家庭のミシンに合ったフリーモーション押さえに交換します。くわしくはこちらの記事の後半をご覧ください。『キルティングの際はミシン押さえを交換しよう(上送り押さえとダーニング押さえ)』
②フリーモーションの際、布は手で自由に動かしますので、送り歯が働いていると邪魔になります。送り歯を下げるのを忘れていても縫えなくはないですが、糸がつる原因にもなりますので、必ず下げるようにしておきましょう。
③縫い目のあらさですが、2.2などにデフォルトでセットされていてもフリーモーションでは布を好きに動かすので関係なくなります。関係ないのでそのままでも良いのですが、一応0にしておくのが望ましいと言われています。
④糸調子ですが、試し縫いをしてみて、下糸がつっている状態(下糸がピーンと一直線にのびたような状態)になっていたら、上糸を少し強くする(番号を大きくする)か、縫うスピードをゆっくりめにすると良くなることが多いです。布を早く動かしてしまうと下糸が間に合わなくてつる原因になります。つった状態だとどこかで糸が切れたらポロポロポロっと全部解けてしまうので、試し縫いの段階でよく確認しておきましょう。
滑り止め手袋
きれいな曲線が描けないとき、思うように布が進まないときは、滑り止め手袋をはめるととてもやりやすくなります。指先が滑り止めになっていて全体的にピタッとしているものであれば、どんな手袋でも大丈夫です。
私も色々な手袋を試しましたが、作業用のこちらの手袋にたどり着きました。
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縫えば縫うほど上達していきますので、めげずにフリーモーションに挑戦していきましょう。
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